目標は秘密にしておくか宣言するか
みなさんは、目標は秘密にしておいて頑張る方ですか。宣言してから頑張る方ですか。どちらが目標を達成しやすいでしょうか。
私がTOEICの勉強をしていたときには、はっきりと片方に決めていました。
目標を秘めておいた方がいいか、宣言する方がいいかはそれぞれメリット・デメリットがあり、意見の分かれるところ。
これが一般論だと思います。
ただし、もしあなたが社会人で、あなたの目標がTOEIC等の資格試験だとしたら、目標を秘めておくのをお勧めます。
理由を説明する上で、目標を秘密にした時のメリットと宣言した時のメリットを挙げておきます。
目標を秘密にした場合のメリット
目標を秘密にした場合のメリットは、余計な妨害を受けないという、この一点に尽きます。
仕事の企画書でも、まだ企画が練られていない草案の段階から発表してしまうと、論点とは別の枝葉末節な部分(言葉尻)での議論を余儀なくされます。これにより、余計な鎮火作業が発生します。
(企画書であれば、企画段階からステークホルダーを巻き込んでいくことで、仕事を円滑にする効果はありますが。)
TOEIC900点という目標で例えると、
「TOEICのスコアは英語力とは関係ない」「TOEFLや英検のようにスピーキングがある試験の方が実用的だ」「自動翻訳がある時代に個人が英語能力を磨く必要なんてない」
などの意見がTOEIC勉強者にとっては、ノイズになります。このような意見は、普段は気にも留めないかもしれませんが、色々な人から同意見を受けたり、試験結果に気落ちしているときには、じわりと効いてきます。
こういった妨害を受けないことが最大のメリットです。
目標を宣言した場合のメリット;本当に効果があるか
一方、目標を宣言した場合の一つ目のメリットは、目標を宣言すると後に引けなくなるということでしょう。周りに言い広めてしまえば、目標を達成できなかったときに恥ずかしい思いをすることになるので、頑張らざるを得ない、というものです。
二つ目のメリットは、周りに応援してもらえるというものです。宣言することで初めて応援してくれる人が出てくるというものです。
私はこれらのメリットに関しては多少懐疑的です。
まず、あなたが社会人であった場合、これまでに反故にしてきた約束はどれだけあるでしょうか。(ダイエット、早起き、自炊...)
一度した人とした約束や宣言は必ず守るようにしてきた、という強固な意志の持ち主でないと、宣言して半年後には、平気で約束はなかったことになってしまうでしょう。
これを繰り返していくと、自己肯定感も低くなってしまいます。
二つ目のメリットですが、こちらは本当に目標を宣言する相手を選んだ方がいいです。
会社の同僚や周りの社会人からすれば、「資格試験を頑張るくらいなら仕事を頑張れよ」と思ってしまいそうですし、家族であっても、「家族サービスをもっと頑張ってよ」と思ってしまうかもしれません。
資格試験の勉強というのは、とどのつまり、本人のためでしかないのです。
政治家や企業家の人が宣言するような大層な目標ではないので、基本的に周りに熱烈な応援者は現れないと想定しておいた方がいいです。
私自身は、TOEICで900点とりたいという目標は誰にも話したことはありませんでした。
「だからこそ、目標達成に時間がかかった」という見方はあるかもしれません。
しかし、私は、「だからこそ、時間を費やしてでも目標が達成できた」と考えています。